『養生訣』巻上04

【巻上四表】

なるを、人々その親愛(かはゆし)とおもい、賤悪(にくし)とおもふ心の(ひかり)かたに偏倚(かたより)て、その()(おさまら)ざるより、精神(たましひ)おのづから(うわのそら)(なり)て、()(つね)に上に衝逆(のぼり)(だんだん)に下に粘結(こり)て、病苦(やまい)(それにつれ)(おこり)(つい)にはその天年(ねん)(おう)ること(あたわ)ざるにいたるは、(もっとも)(なげかわ)しきことにあらずや。(むかし)(ずい)の世に陳箴(ちんしん)といふ人あり。仙人張果(ちやうくわ)これを(さう)し、期年(いちねん)ならず

【巻上四裏】

して、必死(かならずしぬ)べきよしを(つげ)たりしを、その(おとと)天台(だい)山の顗禅師(きぜんじ)(ものがたり)ければ、禅師(ぜんじ)これにその(みみ)目口鼻(はな)外慾(よく)(たち)て、(たべもの)(ねむり)(からだ)(いき)(こころ)五事(いつつ)調和(ととのへ)行往(たちい)坐臥(おきふし)止観(しかん)(ほう)修行(しゆぎやう)すべきことを(をしへ)(なさ)しむ。陳箴(ちんしん)(つつしん)でその(をしへ)(うけ)、これを(おこな)ふこと()月、(のち)張果(ちやうくわ)(まみ)ゆ。張果(ちやうくわ)大に(おどろき)て、(ふしぎ)なるかな道力(しゆぎやうのとく)、よく短寿(わかじに)(かへ)て長

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